プロダクトデザイナー倉本仁氏からの依頼によるエアチェア制作

今回ご紹介するのは、プロダクトデザイナー 倉本仁氏 からのご依頼によって制作した、空気で膨らませる椅子のプロジェクトです。
この作品は、エア構造という特殊な素材特性を活かしながら、プロダクトデザインとしての美しさを実現することを目的として制作されたものです。従来の家具とは異なるアプローチで設計された椅子は、空気という見えない要素を構造として取り込みながら、柔らかさと存在感を兼ね備えた造形となっています。
今回制作した椅子は 6種類のデザイン で構成されており、それぞれ異なるフォルムを持ちながらも、共通して洗練されたデザイン性を持つ作品となりました。
空気で膨らませる構造という特性を活かすことで、通常の家具とは異なる独自の質感やフォルムを生み出しています。
制作の背景

今回の制作は、以前大阪にあるインテリアブランド HAY大阪 で弊社が制作したエア什器がきっかけとなりました。
HAY大阪のプロジェクトでは、エア素材を用いた什器制作を担当し、展示空間の中で印象的な造形物として使用されました。その際の制作を通して、エア構造を用いた造形技術や素材の扱いについて評価いただいたことが、今回のプロジェクトへとつながっています。
倉本仁氏からの今回の依頼は、エア構造を使った 「空気で膨らむ椅子」 の制作でした。
プロダクトデザイナーが設計した椅子のデザインを、エア構造という特殊な素材で実際の立体として具現化するというプロジェクトです。
デザインデータをもとに、エア構造として成立させるための設計を行い、素材や構造を調整しながら制作を進めました。
空気で膨らませる家具という新しい表現

今回の作品の特徴は、「空気」という素材を家具として扱っている点にあります。
一般的な家具は木材や金属などの硬い素材を使って制作されますが、エア構造では内部に空気を送り込むことで形状を保つ仕組みになっています。
そのため、素材の柔らかさや膨らみがそのまま造形表現として現れます。
この特徴によって、通常の家具では実現しにくい独特のフォルムが生まれます。
空気によって形状を保つ構造は、ボリューム感がありながらも軽量であるという特徴も持っています。大きな造形でありながら、視覚的には軽やかな印象を与えることができる点もエア構造の魅力のひとつです。
今回の椅子は、そのようなエア素材の特性を活かしながら、プロダクトデザインとしての美しいフォルムを両立した作品となっています。
デザインを立体化する制作プロセス



プロダクトデザインをエア構造で再現するためには、通常の家具制作とは異なる設計が必要になります。
エア構造では内部に空気を保持することで形状が形成されるため、内部の構造設計が非常に重要になります。
どの部分に空気を保持させるのか、どこにテンションを持たせるのか、どのラインでパーツを分割するのかなどを細かく検討しながら設計を進めました。
また、エア製品は膨らむことで最終形状が完成するため、平面素材から立体へと変化する工程を考慮しながら制作する必要があります。
完成形のフォルムを想定しながらパーツ形状を設計し、縫製や接合方法を決定することで、デザインの意図を損なわない造形を実現しました。
今回制作した6種類の椅子はすべて異なるデザインであったため、それぞれ個別に構造設計を行いながら制作を進めました。
その結果、すべての椅子がデザインの魅力をそのまま立体として表現することができ、非常に完成度の高い作品に仕上がりました。
DESIGNTIDE TOKYO 2024で紹介された作品



完成した作品は、東京・日本橋で開催されたデザインイベント DESIGNTIDE TOKYO 2024 にて紹介されました。
DESIGNTIDEは、東京のデザインシーンを世界に向けて発信するイベントとして知られており、今回12年ぶりに開催されたことでも大きな注目を集めました。
このイベントは、現代社会におけるデザインの役割を再考し、新しい表現や価値観を提示することを目的としています。
国内外のデザイナーやクリエイターが参加し、プロダクトデザインや空間デザイン、アートなどさまざまな分野の作品が紹介される場となっています。
今回制作したエアチェアも、空気という素材を使った新しいプロダクト表現として紹介され、多くの来場者の関心を集めました。
特殊造形物の制作について


エアー遊具カンパニーでは、エア遊具の制作で培った技術を活かし、特殊造形物や大型立体作品の制作にも対応しています。
イベント装飾や展示作品、プロモーション用造形物など、さまざまな用途に合わせた造形物を制作することが可能です。
デザイナーやクリエイターのアイデアを実際の立体として形にするための制作パートナーとして、企画段階からのご相談にも対応しています。
特殊造形物について詳しくはこちら
https://airyugu.com/objects/
制作のご相談

エア構造を活用した特殊造形物やオリジナルプロダクトの制作については、お気軽にご相談ください。
デザインデータやラフスケッチをもとに、立体制作の方法や素材、構造についてご提案いたします。






